実際の負けトレードを振り返ります
どうも、トラです!
今回は「負けトレードリアル解説」というテーマで、僕がリアル相場でエントリーして負けてしまったトレードを、実際のチャートとともに振り返ります。
コツコツドカン
FXをやっている人なら一度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか?
読んで字の如く、
「コツコツ」と積み上げた小さな利益を、一度の損失で「ドカン」と大きく失う
ということを意味します。
せっかく長い時間をかけて稼いだ利益が、たった1回の取引で何倍もの損失となって、口座資金がなくなってしまう。
相場から退場してしまう人の典型的なパターンの1つです。
しかし、このコツコツドカンは駄目だと分かっていても、同じ失敗を繰り返す人が数多く存在するのも事実。
言わずもがな、僕もその一人。
何度もコツコツドカンで資金を減らし、その度に反省してはまたやってしまう。そうやって、
FX開始初年度で約500万円を溶かしました。
そして、今回紹介するのも、コツコツドカンで負けてしまったトレード。
「損したくない」という思いから、設定していた逆指値注文を衝動的に外し、大きな損失を出してしまった取引を振り返ります。
僕自身の失敗を通じて、見てくださっている方の同じような失敗を防ぐ参考になれば嬉しいです。
僕と同じようなパターンの負けを防ぐためにも、ぜひ最後まで見ていってください。
動画版での解説は以下からご覧いただけます↓
負けトレードの概要
今回振り返るのは
9月29日、9:50のユーロ円のトレードです。
上位足・下位足のエントリー根拠など、今回のトレードの概要は以下の通りです

それでは、実際のチャートを見ながら振り返っていきましょう。
負けトレードの流れと振り返り
上位足の環境認識

上位足としてみている15分足が下降トレンドの状態で、フィボナッチリトレースメント50%まで戻してきました。
この辺りで、反転のプライスアクションが出れば、調整の上昇が終わって下降トレンドに戻る動きが起こるのではないか。
そう考えて下位足の1分足に切り替えました。
下位足の確認〜エントリーまで

1分足ではトレンドラインに沿って上昇トレンドを形成しています。

1時間弱の揉み合いをつけ、レンジを勢いよくブレイクした後に、
上位足のフィボナッチ50%を抵抗線として反発して下降してきました。

レンジブレイク後の上昇の勢いを打ち消し、じわじわと下降を続け、
トレンドラインを抜け、さらにサポートラインとして機能すると思われる先ほどのレンジ上限もブレイクしました。

2つの節目を抜けたことで、
調整の上昇はここで終わり、上位足の順張り方向への下降トレンドに戻る
と判断して、ショートエントリーを仕掛けました。
エントリーしたポイントを基準に、損切りは上昇トレンドの高値、利確は損切りと同じ幅に設定しました。
その後の動きを見てみましょう。
エントリー後の流れ

順調に利益方向に伸びてくれています。
このまま勢いをつけて利確位置まで伸びてくれればいいのですが…

利確まであと0.数pips手前で跳ね返され、勢いよく逆行してしまいました。

さらに、この逆行の勢いは止まらず、数分で含み益が含み損に。
「せっかくあれだけ利益が乗ってたのに、ここで負けるのは流石に嫌だ」
「上昇の勢いも強すぎるし、ある程度上昇しても多少の反発はあるはず」
「きっともう一度戻ってきて、最悪建値で決済できるだろう」

損切りをしない言い訳ばかりが一瞬のうちに頭に浮かんできて
衝動的に、逆指値注文を取り消してしまいました。
これが地獄の始まりになるとは、この時は思ってもみませんでした。
塩漬け〜損切りまで

その後も上昇の勢いは止まらず、元の損切り位置を突き抜け、建値に戻ることはなく、ぐんぐん上昇していきました。
エントリーの根拠が何一つなく、広がる含み損に手動で損切りもできず。
こうなればもうお祈りして戻ってくるのを見守るしかありません。

しかし、その後も押し目をつけながらじわじわと上昇を続け、
エントリーから約3時間、20pips以上に含み損が広がります。
「頼む。一回でいいから建値まで調整の下落が入ってくれ…」

そのお祈りも虚しく、その後もグングン上昇は続き、ついにフィボナッチリトレースメントの上限まで到達。
含み損も50pips以上にまで膨らんでしまいました。
ここまできてしまうと、お祈りすらしなくなってしまいます。

損切りできず、どうしようもできないまま、綺麗な上昇トレンドを描きながらじわじわと上昇を続け…
金曜日まで塩漬けに。
173円台で建てたポジションも、174円を超えて年初来高値に迫る175円に到達。
含み損は120pips以上にまで広がりました。
「年初来高値を超えて、この上昇トレンドはさらに加速するのではないか」
「週明けに上に窓を開けてさらに含み損が広がってるんじゃないか」
「まさか、強制ロスカットになって退場レベルの損失になるのではないか」

含み損に耐えているストレスと、さらに広がる不安に耐えられなくなり、週末は持ち越さず、
土曜早朝にようやく損切りを決意。
5日間に及ぶ長いトレードが約100pips以上の損失という形でようやく終わりました。
負けトレードの原因分析
負けトレードの原因分析①逆指値注文を外した
今回負けた最大の原因は、ただ1つ。
目の前の負けを受け入れられずに、衝動的に逆指値注文を外した。
これに尽きます。
利確手前まで利益が伸びていても、エントリー直後にすぐに逆行されていても、負けは負けでしかありません。それなのに
せっかく利益が乗っていたのに損失で終わりたくない
という人間の欲望的な感情に負けてしまいました。
あそこでちゃんと負けを受け入れていたら、もっともっと浅い損失で済んでいたし、その後のトレードで十分取り返せていたはずです。
それなのに、目先の1敗。目先の損失に執着してしまったことで、
損失が何倍にも広がるだけでなく、
もっと勝てていたかもしれない時間の機会損失。
さらに含み損を抱えている間の精神的なストレスからくる体調不良など…
日常生活にまで支障をきたすことになってしまいました。
今回の負けトレードはどうすれば防げたか?
では、今回の大きな損失はどうすれば防げたでしょうか?
一度設定した逆指値注文は絶対にズラさない

感情に左右されることなく、逆指値注文をずらさず負けを受け入れていれば、今回の大きな損失は確実に防ぐことができていました。
ただ負けを嫌がっただけで逆指値を外してしまうと、
「きっと戻ってくるかも」という期待に縛られ、結果的に損失をどんどん膨らませてしまい、最終的には今回のように「戻ってきてくれ」とお祈りをするしかなくなってしまいます。
逆指値を動かさないことは、損失を受け入れる「負け」ではありますが、実は
「大きな損失を防ぐための最大の武器」でもあります。
それをわかっていたはずなのに、一瞬の衝動に負けてしまいました。
エントリー後は決済されるまでチャートを見ない

今回、逆指値注文を外してしまった原因の1つとして
利確目標手前まで伸びた含み益を見ていたこと
そして
含み益が含み損に変わり、損切りラインに近づく瞬間を見ていたこと
があります。そのせいで、
「せっかく利益が乗っていたのに含み損に変わった悔しさ」と「勝ち目前のトレードが負けに変わる怖さ」から、衝動的に決済注文を取り消してしまいました。
ルール通りエントリーして、ルール通り指値/逆指値の注文を入れたら、その後は決済されるまでチャートは見ないようにする。
これができていれば、感情的になることもなく大きな損失を出さずに済んでいました
負けトレードの反省点まとめ
最後に、ここまでの振り返りを通して、今回の負けトレードの反省点をまとめたいと思います。
今回のトレードでは以下の3点に注意するべきでした。
1.負けるのが怖くなり、逆指値を外した
2.エントリー後にチャートを見続けて感情がブレた
3.含み損のまま翌日に持ち越してしまい、損失を拡大させた
結局のところ、チャートを見続けてもできることは何もありません。
むしろ「余計な判断」を生むだけです。
だからこそ、見ない勇気を持つことが、トレードルールを守る一番の近道だと痛感しました。
終わりに
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
私の負けトレードが、少しでもあなたの参考になれば幸いです。
私の負けトレードが、少しでも見てくださっているあなたの参考になれば幸いです。
トレードで生き残るためには、勝つことよりもまず 大きく負けないこと を徹底する必要があります。
そのためにも、エントリー前に決めた損切りラインは、どんなに悔しくても守り抜く覚悟が大切だと、改めて学び直しました。
このトレードの一連の流れは、YouTubeの動画として以下に貼って投稿していますので、ぜひそちらもご覧ください。
ご意見・ご感想、アドバイスなどもぜひいただければと思いますので、ブログ・ YouTube・Xへのコメントもお気軽にお願いします!
それでは!